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アデノイド顔貌って何?こどもの歯並びにどう影響する?

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アデノイド顔貌って何?こどもの歯並びにどう影響する?

「うちの子、いつも口を開けている」「寝ているときにいびきがうるさい」そんなお悩みを持つ保護者の方は少なくありません。

もしかすると、それはアデノイド肥大が関係しているかもしれません。アデノイドとは、鼻の奥にあるリンパ組織のことで、子どもに多く見られる特徴的な器官です。

通常は成長とともに小さくなっていきますが、必要以上に肥大すると、呼吸や睡眠、さらには歯並びにまでさまざまな影響を及ぼすことがあります。

ここでは、アデノイドの基本的な働きから、アデノイド顔貌と呼ばれる顔貌について、そして早期に気づくためのポイントなどについて詳しく解説します。


■アデノイドとはどんな組織?

・鼻の奥にある免疫の拠点

アデノイドは、正式には咽頭扁桃と呼ばれ、鼻の奥にあるリンパ組織です。

体内に入ろうとする細菌やウイルスに対する防御機能を持っており、こどもにとって重要な免疫機能の一つとされています。

3歳〜7歳ごろに最も発達し、その後は徐々に小さくなっていくのが一般的です。


・アデノイド肥大とは

風邪やアレルギーなどによって何度も炎症を繰り返していると、アデノイドが慢性的に腫れた状態になり、肥大化したままになることがあります。この状態をアデノイド肥大といい、鼻の通りを悪くしたり、口呼吸の原因になったりします。


■アデノイド肥大がもたらす影響

・歯並びへの影響

アデノイド肥大の代表的な症状が口呼吸です。

鼻がつまって呼吸がしづらくなるため、無意識のうちに口を開けて呼吸する習慣がついてしまいます。

口呼吸を続けると、舌の位置が下がったり、口の周りの筋肉がうまく使われなくなったりして、顎の発達が遅れてしまうことがあります。

その結果、歯が並ぶスペースが足りなくなり、歯並びが乱れてしまうのです。


・睡眠の質の低下

アデノイド肥大があると、いびきや無呼吸を伴うことがあり、睡眠の質が悪くなることもあります。

睡眠不足や呼吸のしづらさは、集中力や学力低下の原因となるだけでなく、身体的な成長にも影響を及ぼすと考えられています。


■アデノイド顔貌とは何か

・特徴的な顔立ちの変化

アデノイド肥大が長期間続くと、特有の顔つきになることがあり、これをアデノイド顔貌と呼びます。

アデノイド顔貌の特徴には、ぽかんと口を開けている、顎が細くて長い、鼻の下がのびた印象、上顎前突などが挙げられます。

これは、口呼吸によって顔面や顎の発達に偏りが出るために生じます。


・自然に治ることもあるが、注意が必要

アデノイドは成長とともに自然に小さくなることもありますが、長期間にわたり症状が続く場合は注意が必要です。

歯列不正だけでなく、骨格的な問題に発展する可能性もあるため、早期の対処が重要です。


■どのように対処すればいいのか

・歯科でのチェックや耳鼻科との連携

口呼吸やいびきが続いているようであれば、まずは歯科医院で相談してみましょう。

アデノイド肥大が疑われる場合は、耳鼻科と連携して診断を行い、必要に応じてアレルギーの治療や手術などの選択肢を検討します。


・矯正治療の検討

すでに歯並びへの影響が出ている場合は、小児矯正によって顎のバランスを整えることを検討してみましょう。

成長段階に応じた治療を行うことで、顔つきや噛み合わせの改善が可能です。


■まとめ

アデノイド肥大は、こどもによく見られる症状のひとつですが、その影響は鼻の通りだけにとどまりません。

口呼吸の習慣が続くことで歯並びや顔立ち、睡眠の質など、さまざまな面に影響することがあります。

大切なのは、早い段階で気づき、必要に応じて医療機関に相談することです。

まずは歯科医院での相談をおすすめします。


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