食べ方が歯並びを悪くする?噛み癖の影響とは
- 歯科トピックス

こどもが食事中にいつも同じ側で噛んでいたり、子どもが柔らかいものばかり食べたがったりして、気になったことはありませんか。
こうした食べ方の癖は、歯並びに影響する可能性があります。
歯並びは遺伝的な要因で決まることもありますが、毎日の生活習慣、とくに噛み方や食事の内容が関係しているケースも少なくありません。
この記事では、噛み癖が歯並びに与える影響と、良い噛み方を習慣づけるためのポイントについてわかりやすく解説します。
■噛み癖とはどんなもの?
・いつも同じ側で噛む
噛み癖の中でも代表的なのが、左右どちらか一方ばかりで噛む片側噛みです。
何かを噛む時に無意識のうちに楽な側を選び続けていると、顎の筋肉のバランスが崩れ、結果として顎の関節や歯並びに影響が出ることがあります。
とくに成長期のこどもでは、顎の発育に偏りが生じるリスクがあります。
・前歯だけで噛む、奥歯を使わない
やわらかい食べ物ばかりを好む食生活では、しっかりと奥歯を使って噛む機会が少なくなります。
そうすると、奥歯や顎が発達しづらくなることがあります。
前歯だけで噛む癖が続くと、開咬や、出っ歯の原因になることもあります。
・噛む回数が少ない
咀嚼回数が少ない、よく噛まずに飲み込むような食べ方も問題です。
顎の筋肉が十分に使われず、結果的に顎の発達が不十分となり、歯が並ぶスペースが確保されなくなる可能性があります。
■噛み癖がこんな異常につながることも
・顎関節症
片側でばかり噛む習慣があると、顎の筋肉や関節に負担がかかり、顎関節症の原因になることがあります。
口を開けるときにカクカク音がしたり、痛みを感じるようになったりする場合は注意が必要です。
・頭痛や肩こり
噛み癖によって顎、首、肩の筋肉にアンバランスな力がかかると、血流が悪くなり、慢性的な頭痛や肩こりの原因となることもあります。
歯並びや噛み合わせの不調が、全身の不調につながることもあるため、軽く考えずにチェックしましょう。
■良い噛み方を習慣づけるには?
・左右均等に噛む意識を持つ
まずは、食事の際に左右両方の歯を使って噛むよう意識しましょう。
最初は違和感があるかもしれませんが、意識的に交互に噛むことで、次第に自然な習慣として定着していきます。
・一口30回を目安によく噛む
咀嚼の回数が少ないと、消化に負担がかかるだけでなく、顎の発育にも支障をきたします。
一口あたり20回~30回を目安にしっかり噛むことで、満腹中枢が刺激され、食べ過ぎの予防にもなります。
・食事環境を整える
良い姿勢で食事をすることも大切です。
猫背で食べると顎が正しく動かず、片側噛みになりやすくなります。
椅子に深く腰掛け、両足を床につけた状態で食べることで、自然な咀嚼がしやすくなります。
・こどものうちから意識を
成長期の子どもは、顎や歯の発育が進む大切な時期です。
この時期に食べ方の偏りがあると、歯並びだけでなく顔つきや姿勢にも影響する可能性があります。
おとかが一緒に食事をしながら見守り、必要に応じて食材の硬さや大きさを調整して、しっかりと噛む習慣を身につけるようにしましょう。
■まとめ
噛み癖や食べ方の習慣は、知らず知らずのうちに歯並びや顎の成長に影響します。
毎日の食事の中で、左右均等に噛む、よく噛む、奥歯までしっかり使うといった基本的なポイントを押さえるだけでも、将来的な歯並びのトラブルを予防することができます。
ママとこどものはいしゃさんグループでは、噛み癖や歯並びのチェック、日常生活のアドバイスまで幅広く対応しています。歯の健康を守り、こどもも大人も快適な毎日を過ごすために、気になることがあればどうぞお気軽にご相談ください。
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